2024.5.1
【第46号】本業を見直す
新型コロナウィルスの感染症法上2類相当が5類へ変更され、1年が経過しようとしています。人と物の動きが止まり消費者を相手にするBtoCビジネスでは壊滅的な被害を受けました。回復状況は業種によりまばらです。『エッ︕もう1年』なのか『まだ1年』みなさんどちらでしょう︖
コロナ感染は完全に治まった訳ではなく、その後も途切れることなく継続しています。そんな中で、世の関心はコロナから、円安による影響の功罪、人手不足と人件費の高騰などに移っているように思います。目まぐるしく変わる外部環境の変化に右往左往するだけで、『日常性に埋没』しているだけでは本質的な改善を怠る事になってしまいます。
コロナ禍の経済への打撃を緩和するため行われたコロナ資金繰り支援が今年6月末、いよいよ終了します。実質無利子・無担保(ゼロゼロ融資)など政府による金融支援策によって企業倒産は抑制されて来ました。しかし、その一方で過剰な債務を抱える事業者は増加しています。このような課題を抱える事業者に対しては資金繰り支援だけでなく手厚く様々な支援策が継続されてきました。しかし、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進み、再生支援の総合的対策が発表され資金繰り支援策は6月末まで延長するものの、7月以降は経営改善・再生に重点を置いた支援が基本となる方向が示されました。コロナ資金繰り支援は役割を終了することになります。
ゼロゼロ融資の返済がスタートする中で資金繰り支援策は終了、企業の倒産件数は明らかに増加しています。物価高、人手不足、2024年問題、金利上昇。経営環境はさらに厳しさを増します。このように書けば、お先真っ暗の印象を持ちますが、これは経済の常。いまだかつて課題の無かった時代はありません。『大変な時』は大きく変わるチャンスの時。本業を見直し、足元を固め、稼ぐ力を磨く時です。『艱難汝を玉にす』古い言葉ですが実に的を得ています。
2024年5月吉日
一覧に戻る