2022.5.1
【第34号】ワンストップサービス
弊社(株式会社イーエスプランニング 以下 ESP といいます)が駐車場に取組んで、31年になります。初めての関わりは、神戸市須磨区板宿で設計事務所として機械式立体駐車場の設計に携わったことです。(ESP は創業より一級建築士事務所です)この計画では、基礎工事も請負い、日成ビルド工業社の機械式立体駐車場を縦列に2基配置し、収容台数68台のエリア最大の駐車場を建設しました。
神戸市の駐車場建設補助金を得て、路外駐車場として開業しました。オーナーから、『あなたの所の提案を採用して作る駐車場だから、運営も任せます。しっかりやってください。』と依頼され、見よう見まねでの駐車場運営が始まりました。立ち上げ時は、流石に経験もノウハウもないため、知り合いの駐車場運営会社に依頼し、学ぶことから始まりました。このような経過で思いがけず駐車場の設計・建設・運営管理の経験することができ、この後、ノウハウを積み上げていくことになります。
オーナー(土地所有者)の課題に『ワンストップサービス』
ESPはこのように進化するオーナーの課題に対し、ワンストップで関わり、思いを実現することにこだわってきました。経験を重ねる中で、設計は設計、建設は建設、運営は運営とそれぞれが自身の業務範囲にとどまり(部分最適を指向)本来のオーナーの思いである不動産事業としての成功に(全体最適)寄り添えていないことに気がつきました。ここをESPの強みにできれば他社との差別化が図れるとの狙いですが、かなり厳しい道のりです。
『駐車場の経営がうまくいかなければ、そもそも設計段階での企画が間違っていた』と全否定されます。それだけに提案段階で示した、売上計画の実現には全力で当たりました。すべてが計画通りに進むことは稀です。ほとんど何らかの想定外が起こり、計画に届かないことが起こります。ここでの集中力、サービスの開発力が突破口となります。30年が経過して、駐車場も 130ヶ所を超え、運営する台数も 7,300 台を超えます。生みだしたサービスは都市部で初の『とめ放題』『ネットワーク月極』『1 分精算』『パーキングモール』『ロイヤルサービス』等々。特許が成立したものも複数あります。『必要は発明の母』と言われますが、本当にその通りです。『何とかしなければまずい』この思いがアイデアを生み、成長をもたらせてくれました。
形になる前の過程にこそ価値があります。オーナー(土地所有者)の WHY(なぜ︖)に寄り添いさまざまな価値を実現して来ました。次回から役に立てそうな WHY(なぜ︖)の具体的なケースをご紹介していきたいと考えています。
2022年5月吉日
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