2025年度 第2回 神戸駐車場大学開催レポート
2025年6月21日(土)に開催いたしました「神戸駐車場大学」は、皆様のご参加により、大盛況のうちに幕を閉じることができました。活発な議論や情報交換を通じて、より良い駐車場運営への学びとなりました。皆様のご協力に心より感謝いたします。
今回のセミナーのラインナップは以下の通りです。

第1講座/橋本法務事務所 橋本和也氏
・不動産のプロから見た駐車場の守り方②
神戸駐車場大学専任(司法書士・行政書士)の橋本和也先生による相続対策と認知症への備えについて深く学びました。認知症が財産管理や相続に与える影響の大きさ、そしてそれに対する「任意後見制度」や「家族信託」といった具体的な解決策です。家族信託は、元気なうちに信頼できる家族に財産管理を委ねることで、将来のリスクに備え、事業継続の安心感を得られるという点が画期的でした。遺言書の種類やその選び方、遺留分への配慮など、トラブルを未然に防ぐための実践的な知識も得られ、自身の未来や家族の笑顔を守るための事前準備の重要性を痛感する内容でした。

第2講座/芦田合同会計事務所 原崇浩氏
・税理士が語る 確定申告と評価が下がる土地
神戸駐車場大学専任(税理士)の原崇浩先生による、確定申告と「評価が下がる土地」について深く学びました。特に、相続税評価額の計算において、時価が低い場合にその価額を用いることができる点や、土地の形状や周辺環境が評価に与える影響の具体例が印象的でした。また、確定申告の出し直しに関する延滞税や加算税の解説は、正しい知識と期限内申告の重要性を再認識させてくれました。税務の専門知識が、不動産オーナーにとってどれほど重要かを実感する、非常に有意義なセミナーでした。

第3講座/株式会社イーエスプランニング
・駐車場運営実績紹介、月極駐車場管理受託事例
駐車場運営実績が紹介しました。特に、令和7年7月より運営開始予定の神戸駅北駐車場(地下2階式自走式駐車場、収容170台)の事例を挙げました 。
弊社が選ばれる理由として、以下の2点をご紹介
- 提案力: 借上運営からオーナー直営への変更提案、LED交換工事や設備保守管理、トイレ補修工事、残置物撤去など、駐車場運営以外の総合的な提案力が強みであることが示されました。
- 地域連携: コインパーキングの収益モデルにおいて、神戸の富が東京へ流れる現状に対し、「神戸の富は神戸に取り戻そう」という地域連携の重要性が語られました。
今後の展望としては、新規案件の紹介を通じた駐車場事業の拡大と、神戸の活性化への貢献を目指すことをお伝えしました。弊社は現在、約200箇所、9,237台の駐車場運営実績があり、「駐車場買います・借ります・管理します」といった多様なサポートを提供しています 。

・月極駐車場管理受託事例
神戸市東灘区にある18台収容の青空平面月極駐車場の事例を紹介させて頂きました。このケースでは、従来の管理会社が廃業したことが相談のきっかけとなり、地元の老舗不動産会社の廃業というオーナーの困りごとに対し、イーエスプランニングがホームページと金融機関からの縁で選ばれた経緯をお話しました。
利用者様との契約においては、特に「借地借家法適応外」にするための重要事項が強調されました:
- 契約書を「駐車場使用契約」とすること。
- 契約目的として「自動車駐車場として使用する」ことを明記すること。
- 放置車両、未収滞納車両、盗難、車上荒らしなどに関する条項を契約書に明記すること。
また、管理者側の免責事項(自然災害、第三者の過失による事故、施設補修の拘束なしなど)や、放置車両への対応(引取り請求、車両の処分方法など)についても具体的な条文例が示され、駐車場運営における法的リスク管理の重要性についてお話しました。
消費税に関しては、賃料が将来の消費税率変更に伴い増減する場合、新賃料に消費税額分を加減算することに貸主・借主が同意する旨の条項を契約書に含めることが重要であると解説しました。

交流会
今回の神戸駐車場大学2025第2回では、25名の駐車場経営者の方々、そしてこれから駐車場経営を始めたいという意欲的な方々にご参加いただき、大変盛況のうちに幕を閉じることができました。
講義後に行われた交流会では、参加者の皆様が日頃抱えている不安や、駐車場経営に対する熱い想い、そして具体的なノウハウに関する情報交換など、活発な意見が飛び交いました。参加者の皆様からは、
- 「認知症になりそうな人は定期預金を避けるという点が参考になりました」
- 「申告期限守る!ですね」
- 「募集にWebを利用する方法が参考になりました。やってみたいですが難しそうです…」
といった声が聞かれ、皆様の満足度の高さが伺えました。
時間が限られていたため、恐らく参加者の皆様はもっと多くのことを議論し、学びたかったことでしょう。今回の交流会が、参加者の皆様にとって有意義な時間となり、今後の駐車場経営の一助となれば幸いです。また、今後もこのような情報交換の機会を設けることで、参加者の皆様の更なる発展に貢献できればと考えております。
まとめ
2025年6月21日に開催された「第2回神戸駐車場大学」は、駐車場経営の多角的な側面を網羅した実り多いセミナーとなりました。イーエスプランニングの脇田・藤岡からは、駐車場運営の実績紹介から月極駐車場の具体的な管理事例、契約における法的留意点まで、実践的なノウハウが提供されました 。
司法書士・行政書士の橋本和也氏からは、相続への備えとして「家族信託」や「遺言」の重要性が、具体的な活用事例を交えて解説され、円満な資産承継のための法的対策が示されました 。
また、税理士・行政書士の原崇浩氏からは、確定申告の実務知識に加え、「評価が下がる土地」の判断基準や節税のポイントが示唆され、税務の観点から駐車場経営を最適化するヒントが得られました 。
今回のセミナーでは、駐車場経営における法務、税務、そして実務運営の重要性が改めて浮き彫りになり、参加者の皆様にとって多岐にわたる学びと課題解決のヒントが提供されました。
次回は弁護士の先生をお招きし、さらに専門的な内容をお届けする予定です。どうぞお楽しみに!
次回予告
次回は、2025年9月20日(土)に開催が決定しました!
詳細は今準備しておりますので、決まりましたらお知らせさせて頂きます。
また、参加したい!こんな話が聞きたい!というご要望がございましたら、ぜひ弊社までお問合せください。
株式会社イーエスプランニング
セミナー事務局
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