2025.1.21
【第50号】年頭のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
皆さんはどのような年を迎えられましたでしょうか。今年の干支は、『乙巳』(きのとみ)です。変化や再生を繰り返しながら柔軟に発展していく年と言われます。鍵は『変化』と『再生』になりそうです。
「コロナ禍が落ち着けば景気は戻るだろう」との甘い認識は残酷なまでに覆されました。落としたボールは本来元に戻ろうとするのですが、今回は全く別な方向に跳ねてしまいました。
①急激な円安を機に原材料・人件費・金利など全面的なコストアップ。
②人口減少から構造的に起こる採用難等、厳しくなった経済環境の要因
は枚挙にいとまがありません。大手はいち早く対応し、価格転嫁によりコストを吸収しています。採用においても募集条件を改め、初任給を大幅にアップし人材を確保しようとしています。一方、兵庫県の事業所の98%、従業者の77%を占める中小・零細企業では有効な手立てを講じることができる企業は限られます。多くは、価格転嫁ができず、既存の社員を引き留めるための防衛的賃上げが精一杯という会社が多いようです。
このような状況ですから、あまり大っぴらにお金を使おうとしていません。個人・法人を問わず、自分・自社を守るために節約ムード。ある役所では懇親会はいいけれど、2次会は不可との事。こうなると、③個別の対応には誤りはないけれど、全体でみると著しく抑えられた消費意欲となり、いつか経験した、『合成の誤謬』と言うことになります。この構造がデフレ
スパイラルを起こし、消費は益々減退。経営基盤の弱い零細企業には大打撃となります。最近、飲食店、小売店の閉店が目に付きますが、以上のようなメカニズムが原因と思われます。私は、このムードこそ閉塞感の最大の原因と考えています。
駐車場事業においても、① ② ③は起こっています。電気代はかなり値上がりしました。管理スタッフの人件費も上昇。消耗品などの値上がりには驚くほどです。値段を上げることができなければ利益が減少するのみです。周りの状況をよく確認しながら、価格改定に挑戦していきましょう。弊社でも様々工夫しながら、価格改定を進めています。興味がございましたら
お問い合わせ下さい。共に『合成の誤謬』を抜け出していきましょう。
冒頭に鍵は『変化』と『再生』と書きました。大きな『変化』は、本年4月13日から約半年間、開催される『大阪・関西万博』です。テーマは『いのち輝く未来社会』のデザインで、想定入場者数は約2,820万人です。工事の心配された海外パビリオンの建設は間に合うよう進められています。前売り券の販売が低調なのが懸念されますが、後4か月後となりました。神戸の再生に目を移すと、その核ともなる、神戸空港の国際化は今年4月から国際チャーター便として台湾便が発着を始めます。いよいよ海外への扉が開かれることになります。次は町の姿です。『神戸進行中プロジェクト』で検索してみて下さい。震災30年を経て、街の姿が大きく変わろうとしています。中でも、ウォーターフロントのランドマークとなる、ジーライオンアリーナ神戸が本年7月に開業予定です。
このように『乙巳』の年、変化と再生の波に乗り柔軟に発展する年になるよう気持ちを新たに取り組んで参ります。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
2025年1月吉日
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